今月初旬、イギリスの南東部やロンドン市内で環境大気の汚染が最高レベルに達して、行政が市民に健康影響を受けないように注意を促す事態となりました。なんと、毎日のジョギングを日課としていたキャメロン首相も外出を控えたとのニュースになってしまいました。
イギリス環境・食糧・農村地域省によれば、ロンドン市内などで4月3日午前の時点で、10段階ある大気汚染のレベルが最も悪い10に至ったとのことでした。ロンドン市内の中心部では空にスモッグがかかったようにかすんでしまい、多くの小学校は児童を屋外で遊ばせない措置を取ったようです。街では普段マスクの着用を嫌うロンドン市民たちが、とうとうマスクを着用する姿が見られたそうです。
更に1ヶ月前の3月には、フランスでも大気汚染が問題となり、パリでは市内へ入る車の台数が制限されたことがありました。都市域の大気汚染というと、昨今、九州を中心とした日本各地の住民を悩ませている中国からの越境大気汚染をイメージしますが、ヨーロッパにはヨーロッパの問題があるようです。
イギリスの専門家によるコメントでは、大気汚染の主な原因は、国内の自動車や工場の排ガスの他にもアフリカのサハラ砂漠から南風が運んできた粉じんが大きく影響しているとのことでした。