アメリカ環境保護庁(US_EPA)が公開しているオンライン・マップ・ツールをご存知ですか。アメリカの地質調査所や林野局(FS)などが協力して、複合的な地図システム、エンバイロ・アトラス(EnviroAtlas)が開発され、一般にも公開されています。エンバイロ・アトラスでは、300以上のデータレイヤーを組み合わせることができて、利用者は各自のニーズに応じて、人口密度や大気、水、景観、開発レベルなど、様々な情報をひとつの地図に示すことができます。

 

アメリカでは、政策立案や開発計画の担当者などが、その決定によって生態系に及ぶ影響を調べることなどに、このマップ・システムを活用しています。たとえば新しい道路や宅地開発、公園の立地などが、自然環境にどのような影響を及ぼすかを予想する参考にしているようです。

 

エンバイロ・アトラスを使うには、特別なソフトウェアは必要なく、コンピュータがインターネットに接続されていれば、通常のウェブ・ブラウザで使用することができます。エンバイロ・アトラスのサイトにアクセスし、“Click here for map”のアイコンを押すと、自動的にエンバイロ・アトラスのシステムがパソコンのメモリに一時的にインストールされて使用可能となります。

 

アメリカ環境保護庁では、現在もスマートフォンやタブレットでも使えるバージョンを開発しているようです。ボブ・パーシアセペ環境保護庁副長官は「我々の健康と幸福、経済、安全保障はすべて、健全な生態系にかかっている。生態系に影響を及ぼす可能性のある決定をする際に、エンバイロ・アトラスは自然資源を保全しつつ、豊かなコミュニティを築くために利用できる最善の情報を提供できる。」とコメントしています。

 

エンバイロ・アトラスの開発には、天然資源保護局(NRCS)、林野局(FS)、アメリカ地質調査所(USGS)のほか、多くの連邦機関や州、非営利団体、大学がプロジェクトで協力しています。まさにビッグデータをクラウドで共有することのできる時代が訪れた今、日本ではこのような学際的な取り組みは見られませんね。脆弱で貴重な我々の自然環境をどのように保全しようかという視点に立った時、我々は縦割り行政の垣根を取り払い、このような取り組みができるでしょうか。

 

エンバイロ・アトラス(案内ページ)

http://enviroatlas.epa.gov/enviroatlas/

 

エンバイロ・アトラス(ダウンロードページ)

http://enviroatlas.epa.gov/enviroatlas/InteractiveMapEntrance/InteractiveMap/index.html

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