環境省は、6月6日に内容が閣議決定された2014年版の「環境・循環型社会・生物多様性白書」(環境白書)で、温室効果ガスの排出が今のままのペースで増え続けると、今世紀末には真夏日(最高気温が30度以上の日)が全国平均で年間約50日も増えるとする予測を発表しました。東京都は現在の48.5日/年から100日/年程度に増えるほか、8日/年の北海道札幌市が1ヶ月/年程度。沖縄県の那覇市は1年の半分ほどが真夏日になってしまうと予測しています。

 

環境省では二酸化炭素(CO2)のほかの複数の温室効果ガスの濃度の想定や計算手法を使って全国を7地域に分け、2080年~2100年の今世紀末の状態を予測したとしています。

 

この環境白書の中では、全国の平均気温は4.4℃上昇し、東京都の平均気温は現在の約16℃から、鹿児島県奄美地方並みの20℃程度に「亜熱帯化」するとされています。この地球温暖化に歯止めをかけるには、太陽光や風力、地熱、潮力などの再生可能エネルギーの開発に企業や市民の投資を促進しなければならないと強調しています。中央環境審議会の試算では、2050年に温室効果ガスの排出量を80%削減するとする長期目標を達成するには、2030年までに再生可能エネルギーや省エネルギーに135兆円~163兆円の追加投資が必要と算出されているそうです。政府側の具体的な策としては、環境に配慮している企業を格付けして融資優遇制度設けることなどが示されています。逆にこれらの温室効果ガス排出削減策が功を奏すると、全国の真夏日の増加は約12日、平均気温の上昇は1.1度にとどまるとしています。

 

そもそも、ドイツの気候学者ウラジミール・ペーター・ケッペンが、植生分布に注目して考案した気候区分には「亜熱帯」という区分はありません。ただし、亜熱帯の定義として広く認められたものはなく、人や場合によってさまざまな意味合いで使われるのですが、熱帯の北と南にある北回帰線と南回帰線付近の緯度が20°から30°周辺の地域を「亜熱帯」と呼ぶことが多いようです。具体的に日本国内では、沖縄県の沖縄諸島、宮古列島、尖閣諸島や鹿児島県の奄美群島、東京都小笠原村の聟島列島、父島列島、母島列島、西之島が亜熱帯と呼ばれることが多いようです。

 

環境省は、有効な削減策を進めずに日本列島の多くの都市が、上記のような地方で現在あるような気象条件になった場合、国民生活への影響が大きいとコメントしています。

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