アメリカの科学雑誌「Bulletin of the Atomic Scientists」によれば、地球滅亡までの残り時間を象徴的に示す「世界終末時計」の針が今年に入って2分進んでしまったそうです。同誌のケネット・ベネディクト事務局長は、人類滅亡を示す午前0時まで、残りわずか3分の2357分になったと言います。「今日現在、抑制することのできない気候変動と、備蓄された膨大な量の兵器の近代化による核軍備競争は、人類が生存し続ける上で、重大であり、なおかつ明白な脅威となっている」としています。さらに「世界の指導者たちは、将来起こりうる大惨事から人々を守る努力はしているものの、そのスピードも規模も不十分であり、この指導者たちの失敗が人類を危機に曝している」と指摘しています。
 

「世界終末時計」は1947年に、原子力爆弾開発計画に参加した化学者たちによって、社会の現状と核戦争などの人類滅亡の間にどれくらいの開きがあるのかを可視化する目的で提唱されました。その時々の世界情勢などを考慮した上で時間の修正が行われてきましたが、1947年に提唱された時は深夜0時まで7分を残した2353分でした。その後、1991年には冷戦が終結し、アメリカとロシアが核兵器の保有数を減らす軍縮を始めたため2343分まで針が巻き戻されていました。しかし今回発表された2357分という時刻は、過去に発表された世界終末時計の中でも2番目に進んでしまった時間になります。


ケネット・ベネディクト事務局長は、いくつかの国から排出される二酸化炭素や他の温室効果ガスが地球の環境に大きな影響を与えていることに改めて言及しています。人々がすぐに行動を起こしさえすれば、最悪の「世界の終末」という事態を避けることができるかもしれないとする一方で、我々人類に残された時間は非常に少ないと警告しています。

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