全国をフィールドに環境大気の常時監視サービスを展開するグリーンブルーのスタッフが、元気に青空を泳ぐ鯉のぼりを目にする季節になりました。桜の花びらも散り、少しずつ山々の緑が青々としてくる季節です。

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しかし、一年を通して全国各地の大気質の測定結果を見つめていると思わぬ現象に気付くことがあります。中国山陰地方、九州北部地方の大気監視テレメータシステムの保守を担当するスタッフによると、爽やかな空気を楽しめるこの時にもかかわらず、光化学オキシダントの濃度が急に高くなることがあるのだとか。

通常、光化学オキシダントというと地域の工業活動などから出される窒素酸化物や炭化水素などが、その名の通り、太陽光線を受けて光化学反応を起こすことによって生成される有害物質です。呼吸器系の疾患を持つ人やお年寄り、子供たちが高濃度に曝されると気管支炎などの急性症状が出てしまいます。そのため、大気中の光化学オキシダント濃度が上昇したら、各自治体は地域の工業活動を抑えるよう工場などに指示を出したり、市民の方々に外出を控えるよう注意喚起をしたりします。もちろん、学校などは屋外での運動を中止します。

このことからもわかるとおり、関西・関東地方以東では通常光化学オキシダント濃度が上昇するのは、さんさんと太陽光が降り注ぐ盛夏ということが多いのです。しかし、春のこの季節に九州や中国中方で光化学オキシダントの濃度が高くなるのはナゼでしょう。

実はもうひとつの不思議な現象がヒントになりそうです。グリーンブルーのスタッフによれば、同様の濃度上昇が陽が沈んだ夜間にも起こるというのです。自動車の交通量も少なく、工場も操業を終わり、太陽も照っていないのに...。

おそらく、この光化学オキシダントは隣国から流れているのではないかと思われます。正確には、国立環境研究所や長崎大学が共同で進めるシミュレーションなどで裏付けていくことができるのですが、日中にお隣の国で生成された光化学オキシダントの塊が、西からの風に乗ってやって来ると、夕方も過ぎて深夜になろうという頃に、光化学オキシダントの濃度がこの地方で高くなるというわけです。

グリーンブルーでは、このような予期しない有害物質の濃度変動などもリアルタイムにキャッチできるような環境大気常時監視テレメータシステムをご提供しています。各自治体でホームページなどで測定結果を公開していますので、気になる時はチェックしてみて下さい。
 

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