鹿児島県奄美大島の名瀬測候所によれば、1月24日午後1時頃、奄美市名瀬で合わせて4分間ほどみぞれが降ったようです。奄美市で雪が観測されたのは、明治34年以来で何と115年ぶりでした。明治29年に開始された観測の歴史の中でも、たった2回しかなかった出来事だそうです。

 

同じ日、長崎県地方でも広い範囲に暴風雪警報と大雪警報が出され、観測史上最多の16センチの積雪を記録しました。電車や路線バスも運行を見合わせることとなり、市民が駅などで足止めされる様子が見られました。世界文化遺産の「グラバー園」も、雪が積もって真っ白になってしまいました。

 

更に同じころ、アメリカの東部でも大規模な寒波がニューヨーク等の東部の都市を襲い、ニューヨーク中心部のセントラルパークでは、史上2番目に多い68センチの積雪が観測され、少なくとも29人の方が亡くなる惨事となってしまいました。

 

気象庁によれば、この時アメリカ東部や日本、台湾を見舞った強い寒波は「北極振動」という気象現象が原因とのことです。更に偏西風の大きな蛇行も重なってしまったため、北極付近の寒気が大きく南の地方まで下がってきたようです。「北極振動」とは、北極付近で寒気の「蓄積」と「放出」が定期的に繰り返される現象のことです。この大雪が降った頃、北極付近では気圧が高くなり、アメリカ東部や東アジアなどの中緯度地域の気圧は低くなっていました。そのために、北極付近にあった寒気が一気に流れ出してきて、各地で暴風雪となったのです。

 

更にその前、2016年が明けたばかりの頃、九州地方は微小粒子状物質(PM2.5)の濃度上昇を恐れていました。1月4日、福岡市では今年度の最高濃度(105μg/m3)が観測されました。また、長崎県では今年度初めて、不要不急の外出を控えるよう市民に求める「注意喚起」が対馬市へ出されました。
 

2016-01-01
2016-01-02
 

写真は1月初旬の九州地方の大気の様子。遠方、地表近くの空気がかすんで見えます。(大分県別府湾の様子)

 

微小粒子状物質(PM2.5)の環境基準は1日平均値では35μg/m3以下であることとされています。これを超えると喘息や気管支炎などの呼吸器系の疾患を悪化させる恐れがあります。微小粒子状物質(PM2.5)は粒径が2.5μm以下と小さいので、肺の奥まで入りやすく、肺がんや呼吸器系への影響に加えて、心臓などの循環器系へも到達して影響するとされているのです。

 

今の時期、冬型の気圧配置が強くなると、北日本から西日本にかけての太平洋側では晴れる日が多くなり、中国大陸に根を張る高気圧の影響を受けてしまいます。地理的にも最も大陸に近い九州や沖縄の地方はどうしても微小粒子状物質(PM2.5)の状態が気になってしまいますね。地球規模の大きな大気の変動影響を受けた九州地方の1月でしたが、グリーンブルーではできるだけ迅速に、なおかつ正確に大気中の有害物質等の測定結果をお届けするためのサービスを提供しています。

 

大気汚染常時監視システムEcoDas


 


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