オホーツク海気団がちょくちょく降りてきて、小笠原気団と日本列島の上空で押し相撲をする「梅雨」の季節がやってきましたね。しばらくは、雨が降ったり止んだりの天気が続いて、肩こりや片頭痛の持病をお持ちの方には嫌な季節になります。お出かけなどせずに、部屋で静かに読書が好きとおっしゃる方には、逆に落ち着く季節なのかも知れません。

 

一方で、生食用のブドウを作っておられる農家の方々にとって、この時期はなかなか悩ましい季節なのだそうです。実はブドウの花が咲くこの時期に、農家では種無しブドウを作るために「ジベレリン処理」というものをしなければなりません。ジベレリンとはブドウの実に種を作らせないホルモン剤の一種で、この薬剤の入った液体にブドウの房ごとトプンと漬けるのだとか。

ジベレリン処理2
 

このジベレリン処理、普通は開花の前後に1回ずつ行うのですが、梅雨の雨がこの薬液を洗い流してしまうと、やり直しになってしまうのです。種ありブドウにならないように、この時期の農家さんは、自分の畑の成熟具合と空模様とをにらめっこしながら、難しい判断をしているようです。

 

でも、ワイン用のブドウについては、この苦労はないそうです。実はワイン用のブドウでは、種があった方が、その種の周りに酸味や風味が出るからで、種があった方が味わい深いワインの素材になるのです。同じブドウ農家でも事情は全く違うみたいですね。