久しぶりに映画のご紹介を差し上げます。
長い間新型コロナウイルス感染拡大防止のために外出自粛が求められる期間が続いていましたが、映画館での作品鑑賞も難しい状況が続いています。それでも少しずつ感染防止の工夫をしながら、今回ご紹介するような作品が大きなスクリーンで見られるようになって行くといいですね。

さて、その作品のタイトルは「ビッグ・リトル・ファーム」~理想の暮らしのつくり方~

BLF

アメリカからのドキュメンタリーです。ロサンゼルスのアパートに住んでいたジョンとモリーのカップルは、殺処分寸前だった犬のトッドを保護するのですが、その鳴き声が原因でアパートを追い出されてしまいます。そこで料理家の妻モリーが、本当に体にいい食べ物を育ててみたいと思い立ったこともあり、夫婦は郊外へと移り住むことを決心します。しかし、移り住んだ先に広がっていたのは200エーカー(東京ドーム約17個分)の荒れ果てた農地でした。

時に、大自然の厳しさに翻弄されながらも、そのメッセージに耳を傾け、命のサイクルを学び、愛しい動物や植物たちと未来への希望に満ちた究極に美しい農場を創りあげていく二人の生活がきれいな映像とともに描き出されています。自然を愛する夫婦が夢を追う8年間の奮闘を描いた感動の軌跡です。

監督は、映画やテレビ番組の監督・カメラマンとして25年の経歴を持つジョン・チェスターです。そう、奥さんと共にアプリコット・レーン・ファームというバイオダイナミックで再生型の農場を始めたご主人です。本作にも出演している豚のエマや牛のマギーたちを撮影した短編映画「Saving Emma」などでエミー賞の多くの部門の栄誉を受けた実力派製作者でもあるのです。アニマルプラネットなどの野生生物に関する番組の制作者として世界中を旅したことがきっかけで、複雑な生態系の相互作用に興味を持ったそうです。

作品のウェブサイトで公開中の映画館も調べられますので、興味のある方はぜひ劇場へ足を運んでみてください。