グリーンブルーでは、大気観測の常時監視局に風向風速計を設置したり、室内環境の測定で室内の空気の流れを把握したりと、様々な場面で風向や風速を測定するサービスをお届けしています。その中でも風速を測るにはどんな手法があるでしょうか---

【回転式風速計】
よく風見鶏の足元にカップのようなものがいくつか付いていて、クルクルと回っているのをご覧になったことはありませんか。あれが典型的な屋外の空気の流れを測る風速計の基本形です。風車の原理を応用して、カップや翼が回転した回数から風速を算出しています。専門的には三杯式風速計と言いますが、矢羽根式の風向測定器と組み合わせて用いられることが多いですね。
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【超音波式風速計】
回転式の風速計に置き換わって普及してきているのが超音波式の風速計です。一定の距離を伝わる超音波が風の影響で遅れることを利用して、風の速さだけでなく風の方向も測ることができます。二次元で測定するものと、立体的に三次元で風向風速を観測できるものがあるので、目的によって選択します。応答性も良いので絶えず風向や風速が変化するような条件で、詳細に風の変化を観測したい時にはこの方式の計器を使用します。
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【熱線式風速計】
室内の空気の流れやダクトの中の気流の速さを測定する時には、熱線式の風速計を使用します。熱線を一定の温度に加熱して、その部分に当たった風が奪う放散熱量をセンサーで計測することで風速を測ることができます。手持ちができる小さいものが多いほか、価格も安いので様々な場面で利用されることが多いスタイルです。
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【風圧式風速計】
風が来る方向からの圧力(全圧)と風に対して垂直方向に働く圧力(静圧)の差から風速を測る風速計です。航空機の飛行速度を相対的な風速で測るピトー管も、この風圧式風速計のひとつとしてよく知られています。非常に精度が高いので他の風速計の校正用にも使われますが、風が来る方向へ正しく向けないといけないので、ラボの中などの限られたコンディションでしか使用できません。
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新型コロナウイルスの感染を予防するために室内空気の入れ替わりや流れを把握したい場面が増えていることと思います。屋外、屋内を問わず、空気をどうやって測ったらいいか迷われた時には、グリーンブルーへご相談ください。